外界と隔絶された洋館の敷地に迷い込んで長い時が過ぎた。
私は庭木の剪定と撮影師をやりつつも、
そこそこ快適な軟禁生活にも慣れてしまったのである。
もう随分と月日が過ぎたことだろう。
幸いなのか不幸なのか、
私には身寄りがいないので探される事もない。
ある日、女主人に呼び出された。
「この洋館がなぜ外界と隔絶しているのか知りたいですか?」
(もう今さら感溢れる話だが、知っておくに越したことはない)
「はい、知りたいです。」
女主人は穏やかに笑顔のまま語り始めた。
-今から話す事を心して聞きなさい。-
あなたが理解している通り、ここは外界から隔絶された場所。人の住む場所ではございません。
あなたが迷い込んだ頃、あなたの世界では魔物が放たれました。
それは目に見えず、人の世界を破壊するために放たれたモノです。
人は様々な事を実現し、人の往来を簡単にし、便利に生活してきました。
しかし、人の分をわきまえず、他の種や自然を蔑ろにしてきました。
その代償を人が払ってこなかったのです。すべて、人以外に代償を払わせてきたのです。
少しやりすぎたのです。
ですから、最も簡単な方法で人の世界を破壊することに決まったのです。
対象はすべての人。選別はいたしません。
多すぎる人を少しだけ減らし、生き残る人々には記憶を与えます。
あなたが今、あなたの世界に戻って、何が残っているのかわかりません。
それでも戻りたいと言うなら戻してあげましょう。
そして次の瞬間。
私はイキナリ洋館から元の世界に戻されたのである。
朽ち果てた神社の鳥居の前で、私は立ち尽くしていた。
洋館などどこにもない。
手にしているのは圏外になってるスマホとバッテリー切れのカメラだけ。
いったい今は西暦何年なのだろう。
さて、人を探すとするか。。。腹減ったな。
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使用機材:
Panasonic LUMIX S1R
SIGMA 50mm F1.4 DG HSM |Art
SIGMA Art 135mm F1.8 DG HSM |Art
続きを、ありがとうございます(^^)
洋館の女主人であるcocoroさんは、いったい何者だったのでしょうか?
神? それとも魔物の親分なのか?
女は魔物・・・いえ失礼m(__)m
最後の一言 「腹減ったな」 が、リアルで吹き出してしまいました(笑)
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謎は謎のままが幸せなんです(笑)
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